ITパスポート 過去問
令和7年度
問53 (マネジメント系 問18)
問題文
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問題
ITパスポート試験 令和7年度 問53(マネジメント系 問18) (訂正依頼・報告はこちら)
- ITを活用すると業務処理を迅速化でき、不注意によるミスを全て防止できる。
- 既存のITの利用者の拡大や、使い方の変更などで組織目標を達成できるのであれば、新たなITシステムの導入やITシステムの更新を強いるものではない。
- 全ての業務プロセスをITで自動化することによって、業務プロセスを大幅に修正することが容易になる。
- 組織の業務がITに大きく依存すると、内部統制の目的を達成することが難しくなる。
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この過去問の解説 (3件)
01
内部統制における「ITへの対応」について考えてみます。
組織目標を達成するためにITを適切に利用・管理することであり、ITに起因するリスクを適切に評価し、対応する能力と定義できます。
解答する上では、ITの特性と内部統制の目的を正しく結びつけて考えましょう。
特にITのメリットと限界、そして内部統制におけるITの位置づけを理解できているかがポイントです。
ITを活用することで業務処理の迅速化やミスの削減は期待できますが、「不注意によるミスを全て防止できる」というのは過度な表現です。
そのため本選択肢は不正解です。
内部統制における「ITへの対応」は、むやみに最新のITを導入することだけを意味しません。
重要なのは組織目標の達成することです。
現在のIT環境で利用者の拡大や運用の工夫によって組織目標が達成できるのであれば、新たなITシステムの導入やITシステムの更新を強いるものではありません。
本選択肢が正解です。
判断が難しい選択肢ではありますが、自動化された業務プロセスを修正するのは、大幅なものであれ小規模なものであれ、困難であると考えられます。
全ての業務プロセスをITで自動化すること自体が、容易であるとは限らないためです。
ITで自動化するためには、現在の業務プロセスを詳細に分析、標準化を行うことが必要だからです。
また、自動化すると一度構築されたシステムに合わせて、業務プロセスが固定化されることもあり、その場合は変更が困難になるケースが多いです。
そのため本選択肢は不正解です。
組織の業務がITに大きく依存することは一般的であり、適切に管理されていれば、むしろ内部統制の目的達成に貢献します。
ITに依存すること自体が問題なのではなく、ITに対するリスク管理が適切になされていない場合に、内部統制の目的達成が困難になることはあります。
そのため本選択肢は不正解です。
本問のような問題が出題されたときは以下のようなポイントを意識してください。
・ITのメリットとデメリット、そして内部統制におけるITの「適切な」活用と管理という観点から、選択肢を吟味する。
・極端な表現(「全て」「決して~ない」など)を含む選択肢は、誤りである可能性が高いことをおぼえておきましょう。
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02
内部統制の基本的要素の一つである「ITへの対応」とは、組織目的を達成するために適切な方針や手続きを設定し、業務遂行においてITを有効かつ効率的に利用することです。
不適切。ITを用いてもすべてのミスは防止できません。
適切。既存ITで内部統制を達成できるのであればそれで十分です。
不適切。すべての業務プロセスを自動化した場合、業務プロセスの修正は困難になります。
不適切。クラウドの利用やセキュリティ対策などにより、内部統制の目的達成には必要な要素です。
内部統制の基本的要素は「ITへの対応」のほかに、以下の5つがあります。
・統制環境
・リスクの評価と対応
・統制活動
・情報と伝達
・モニタリング
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03
内部統制とは、
・就業規則など、社会人としてのルールを遵守しつつ
・無駄なく効率的に
企業活動を進めていくために社内の仕組みを改善していくことです。
問題文にある「ITへの対応」は特に「IT統制」と呼ばれており、
・社内サーバーの点検や業務用アプリ開発など、社内システムエンジニアリング
・パスワード管理やアクセスコントロールなどのセキュリティ対策
・財務管理
といったことが統制の対象となっています。
さて、ここまで聞くと選択肢の文面はどれも正解にみえますが、不正解の文には小さな矛盾点が隠されています。
順に詳しくチェックしていきましょう。
「ITを活用すると業務処理を迅速化」これは事実と言って良いでしょう。
紙の帳簿とExcelでは利便性の差は見て明らかですし、社員のコミュニケーションにSlackやZoomことでリモートワークによる柔軟性の高い働き方・業務推進が可能となりました。
その反面、「ミスを”全て”防止」というわけにはいきません。
むしろ、TimeTreeに共有した取引先とのミーティングの時間を間違えて共有した→約束の時間に遅れてしまったといった事故は人為的ミスであり、ITの利活用では防ぎようがありません。
正解の選択肢です。ポイントは(新たなITシステムの導入やITシステムの更新を強いるものではない。)という点です。
既に十分に業務システムが円滑で売り上げ目標も達成できているのであれば、さらなるIT化はかえって逆効果かもしれません。
決まった入力フォームやテンプレート文章しか使わない社員が大半の部署で「これからは生成AIの時代だ!」と、業務で効率的にChatGPTを扱うためのプロンプトを社員に学ばせるため研修を開く、というのはコスト・タイムパフォーマンスともに見合っているとは言えません。
例えばChatGPTに「事業の新規開拓が狙える企画案3つを挙げて、それぞれの企画書を書いて」といったプロンプトを入力したとしましょう。
それらしい文面が返ってくるはずですが、それをそのまま企画会議に出せるでしょうか?
実際、ビジネス文書の添削にChatGPTを使っているというケースはあるようですが、その全てを生成AIに丸投げするのはリスクが大きすぎるか、そもそも不可能です。
(現時点での話ですが)
また企業活動にはセキュリティインシデントへの対応といった柔軟かつ迅速な緊急対応の場もあります。
そうした事案をAIに自動化させるのは、かえって危険性を招きかねません。
「ITに大きく依存」というのが、ややネガティブな言い回しとなっています。
ここでいう依存を「会議資料のペーパレス化」を具体例に考えてみましょう。
会議資料の形式をPDFデータに一本化するため、社内のコピー機で印刷することは禁止。
代わりに会議の際にはノートPCやタブレットを持ち寄り、プレゼンの際にはそれらをプロジェクタに移すことになりました。
この場合、PDFデータを閲覧するためのノートPCやタブレット、それらを共有するためのプロジェクタはどうしても必要となります。
この「必要」が、選択肢の文面にある「依存」の意味となります。
業務自体は円滑に進められますし、活用することでの悪影響は考えられませんので誤りです。
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