ITパスポート 過去問
令和8年度
問41 (マネジメント系 問7)

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問題

ITパスポート試験 令和8年度 問41(マネジメント系 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

ITガバナンスの活動において、取締役会等のリーダーシップに関するリスクの記述として、最も適切なものはどれか。
  • 権限委譲して策定させた成果物であるIT戦略は、担当部門に最終的な責任をもたせないと、取締役会等の説明責任が果たせない。
  • 組織体としてのパフォーマンスの期待値は、取締役会等が設定に関与すると、現状踏襲型となり組織体の目的を達成できない。
  • 取締役会等が規範を策定し、率先して遵守しないと、組織体にその倫理的な行動が徹底されない。
  • 取締役会等が組織体のITガバナンス方針を明示すると、情報システム部門主導の活動に偏重してしまう。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題は、IT戦略に関連した企業の健全な経営を進めるにあたって、取締役会等(経営陣)のリーダーシップについて問う問題です。
ITガバナンスとは、経営陣が企業の目標達成や価値向上のために、IT戦略の策定やリスク統制を行う組織的な仕組みです。

選択肢1. 権限委譲して策定させた成果物であるIT戦略は、担当部門に最終的な責任をもたせないと、取締役会等の説明責任が果たせない。

誤りです。

業務の権限を実務部門に委譲することは可能ですが、最終的な責任は必ず取締役会等の経営陣にあります。

選択肢2. 組織体としてのパフォーマンスの期待値は、取締役会等が設定に関与すると、現状踏襲型となり組織体の目的を達成できない。

誤りです。

組織体としてのパフォーマンスの期待値は、取締役会等が主体的に関与して設定すべきものです。経営陣が関わることで、現状踏襲に囚われない経営戦略に連動した目標を設定できるようになります。
 

選択肢3. 取締役会等が規範を策定し、率先して遵守しないと、組織体にその倫理的な行動が徹底されない。

正解です。

経営陣が自ら行動規範を策定し、率先してそれを遵守することは、組織全体に倫理的な行動を浸透させていくうえで必要不可欠です。「トップが手本を示さなければ倫理観が徹底されない」という記述は、ITガバナンスにおけるリーダーシップのリスクとして最も適切です。

選択肢4. 取締役会等が組織体のITガバナンス方針を明示すると、情報システム部門主導の活動に偏重してしまう。

誤りです。

取締役会等がITガバナンス方針を明示することは、企業戦略とITのシナジー効果を発揮するうえで必要不可欠です。情報システム部門主導の活動に偏重してしまうことには繋がりません。
 

まとめ

経営陣のリーダーシップのあり方がITガバナンスにおいて非常に重要です。中でも「自発的」「最終責任」という点がポイントで、それに合わない選択肢は消去できます。

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02

取締役会とは、「会社の社員は、どのように業務を進めていくか(業務の選定)」

「業務はきちんと遂行されているか(業務監督)」といったことを取り締まる、経営のリーダー層です。

 

経済産業省では、この取締役会がどうあるべきかを「システム管理基準」と言う名目で具体的に定めており、

PDFをダウンロードして確認することができます。

 

そのシステム管理基準によると、取締役会はITガバナンス活動を行うにあたり、

次の事項についてリーダーシップを発揮すると挙げられています。

 

1.組織全体のパフォーマンスの目標値の設定

2.倫理的模範の策定・遵守

3.組織体の変革に必要とされるIT利活用およびスキル向上

4.取締役会自体が保有するITスキルの向上

5.ステークホルダーに対する説明

6.経営戦略における意思決定

 

※上記は説明のため、要約したものになります。

 

これらの項目と選択肢を照らし合わせてチェックしていきましょう。

選択肢1. 権限委譲して策定させた成果物であるIT戦略は、担当部門に最終的な責任をもたせないと、取締役会等の説明責任が果たせない。

このような業務上の責任において、ステークホルダー(消費者やクライアント)への説明責任は取締役が負います。

(5.ステークホルダーに対する説明が該当)

 

担当部門など現場スタッフが負うのは、成果物の完成責任です。

選択肢2. 組織体としてのパフォーマンスの期待値は、取締役会等が設定に関与すると、現状踏襲型となり組織体の目的を達成できない。

 

「組織体としてのパフォーマンスの期待値」というのは、「DX推進位により、我が社は3年以内に業界トップの企業になるぞ!」といったような「会社としての目標」です。

 

このような目標の決定権は取締役会といった、経営層のトップにあります。(1.組織全体のパフォーマンスの目標値の設定、6.経営戦略における意思決定が該当)

選択肢3. 取締役会等が規範を策定し、率先して遵守しないと、組織体にその倫理的な行動が徹底されない。

選択肢の文章の通りです。

 

本来ならば、社内ルールなどの規範は役職問わず全社員が率先して遵守するものです。

そのような風紀を作るという意味でも、やはり経営のトップ層がお手本となるのが理想的です。

(2.倫理的模範の策定・遵守が該当)

選択肢4. 取締役会等が組織体のITガバナンス方針を明示すると、情報システム部門主導の活動に偏重してしまう。

取締役会というのは、経営方針や社内の行動指針といった経営に関わる部署のトップであり、方針を決定するのが役割です。

 

また情報システム部門というのは社内システムの運用など技術的な役割を担う部門です。

両者は立場も業務内容も全く異なるため、偏重する要因が発生するとは考えにくいです。

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03

ITガバナンスでは、取締役会などが方針を示し、説明責任を負い、倫理的行動を自ら実践するリーダーシップが必要です。上層部の言動は組織全体の行動基準に強く影響します。

選択肢1. 権限委譲して策定させた成果物であるIT戦略は、担当部門に最終的な責任をもたせないと、取締役会等の説明責任が果たせない。

IT戦略の作成を担当部門へ委ねても、最終的な説明責任は取締役会などにあります。担当部門へ最終責任を移すという記述が不適切です。

選択肢2. 組織体としてのパフォーマンスの期待値は、取締役会等が設定に関与すると、現状踏襲型となり組織体の目的を達成できない。

取締役会などは組織目的に沿った期待値の設定へ関与すべきであり、関与すると必ず現状踏襲になるわけではありません。

選択肢3. 取締役会等が規範を策定し、率先して遵守しないと、組織体にその倫理的な行動が徹底されない。

正しいです。取締役会などが規範を定めるだけで自ら守らなければ、組織に倫理的行動は浸透せず、ガバナンスが形骸化するリスクがあります。

選択肢4. 取締役会等が組織体のITガバナンス方針を明示すると、情報システム部門主導の活動に偏重してしまう。

ITガバナンス方針を明示することは、組織全体の方向性と責任を明確にします。必ず情報システム部門へ偏るわけではありません。

まとめ

取締役会などが規範を策定しても自ら遵守しなければ、倫理的行動が組織へ徹底されないというリスクがあります。

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